とりぼっち

主に舞台の感想が好きなように書かれています。

【感想】THE CONVOY SHOW vol.38『ONE!』

12月28日(土)、29日(日)にTHE CONVOY SHOW vol.38『ONE!』を観劇しました。

初の御園座は綺麗で雰囲気があって良かったです。トイレの数の多さは流石だなと思いました。

そして初のTHE CONVOY SHOWです。Club SLAZYで石坂さんがあまりにもイケおじ過ぎてググって存在を知ることになったTHE CONVOYでしたがまさかの加藤さんも出演していてさらには名古屋でそれが観られるということで行くっきゃないと千秋楽のチケット取りました。その時は12月には会社を辞めて自由だあしてるつもりだったので追加で28日のチケットも取ったという闇の経緯がありますが今となっては2日間ONEを堪能出来て満足しかありません。

以下、ネタバレを含んだ感想です。ご注意ください。

 

 

 

本作品は踊って舞台して歌ってタップして、とすごいエンターテインメントショーでした。踊ったりするのだろうとは思っていましたが、ここまでエンタメ性が強いとは思っていなかったです。

いずれにせよキャストさん12名のパフォーマンスには終始圧倒されました。1人でも手を抜いたら成立しないものだったと思います。この運動量をこなせるコンボイの皆さん凄すぎます。

 

・ストーリー

テレビ局の面々の話の合間にONEsのパフォーマンスが挟まれる構成となっています。正直1回目は混乱した。ただ1回目の途中でそういうことかと気付いたので大丈夫でした。あと混乱しても面白いものは面白かったです。

個人的にはすごく話の運び方が独特だと思いました。話が進んでいるのか進んでいないのか分からない。いや確かに進んでいるんですが本当に進んでいるのか、一体これはどういう展開になっていくんだと疑問に思った。ただ公式サイトにストーリーは書かれていてまさにその通りではあるのですが。何にせよシンプルなストーリーが不思議な世界観・空気感で進んでいくのは癖になるなと思いました。

 

・おじ様と若者

登場人物=キャストさんが年齢的に分かれていて、そのジェネレーションギャップを使ったネタも豊富でした。

こんなところで初めてちゃんとパプリカを聴くことになるとは思いませんでした。しかもその後のレコ大を獲っていてすごい。

1日目は母と一緒に観劇しましたが、年代的にどセンターでおじ様側のネタはすべて分かったそうで楽しんでいたようです。お気に入りは角角角曲がり角~らしい。

特におじ様ズのギャグのはっちゃけぶりはギャップ萌えというか、ときめきを感じました。とても良い。千秋楽のカラオケシーンでの石坂さんがはっちゃけすぎて恐らくマジで歌うの止められてて笑うしかないしそういうサムさんが好き。

 

・イケてるおじ様

コンボイの皆々様が予想以上にイケおじ過ぎてどうしようかなと思いながら観劇していました。踊る、踊る、踊る。休んでる?やっぱ休んでないよね!そういう感じでした。何故あれほど動けるのか。舘形さんの動きが常にセクシー。

登場人物的にも社内の若者を鼓舞したり茶化したり導いたりとイケおじの素晴らしさが凝縮されていたと思います。カラオケシーンのYMCAが突然止まってねずみさんが話し出した時はイノサンの現代シーンがフラッシュバックしましたが情緒は無事でした。

 

 ・夢がある若者

坊ちゃんが可愛くってどうしようかなと思っていました。あのちょっと舌足らずな喋り方が可愛すぎる。坊ちゃんというポジションが可愛すぎる。社長の息子というドラ息子に成り得そうなポジションですが超いい子でした。可愛い。

皆がテレビとの思い出を語ってくれるシーンがあるのですが、テレビ局に入ったのも夢とか憧れがあって今でもそれらに向かって悩みながらも頑張っているというのが分かって心に沁みます。若者らしく軽かったりする部分もありますが、真面目に仕事に取り組んでいて良い。向上心って大事ですね。見守り支えてくれる先輩おじ様たちがいるというのも素敵です。

加藤さんの見せ場が結構あってうれしみ。ねずみさんににじり寄るシーン好きです。相変わらず良い歌声で、ころころ変わる衣装のチョイスも若くて可愛いなと思ってしまった。運動量故に汗も凄くて目痛くないかと少し心配になりました(思い出すCSL)。

本田くんは相変わらずの運動神経の良さ。ひとりだけ回転の切れが違う。

 

・メッセージ性が強い

舞台上で話が進行しながらも、此方側に語り掛けてくるシーンも多かったです。

好きなのは終盤でねずみさんが「天気の子」のCMの台詞を引用するところ。

僕にできることはまだあるかい

ねずみさんの役はテレビ局を辞めて旅に出ることを決めます。かつて旅番組を何年も手掛けていましたが、自身は旅をすることはありませんでした。だから後進に託して、やりたいことをやり始めるのでしょう。

先の台詞を歌いながら問い掛けるねずみさんに他のメンバーが「僕にできることはまだあるよ」と答えて終わります。

そうだよなあとしみじみ思いました。できることはできるうちにした方がいいですし、いつだってやろうと思えばやれるんですよね。何だか励まされました。

 

・終わりに

パフォーマンス、ストーリー、ネタ、色んなことに度肝を抜かれてとても楽しかったです。コンボイが永く愛されている理由が分かりました。ハマる人はとことんハマる。

説教がっ始まるのかっと思う瞬間がありましたがまだ大丈夫でした。

カテコは写真撮影可能ということを知り初めてのことに焦る。撮っているときは真顔でした。

そして此処で漸く全員でのスタンディングオベーションを体験できました。さすが千秋楽。カテコのサムさんのお茶目っぷり可愛すぎです。

リリイベに行ってきた話

12月21日(土)、鉄ミュ西武スピンオフのリリースイベントに参加してきました。

今年の5月に品川プリンスホテルクラブeXで公演された、日本の首都が所沢であることが当然となっていて劇中そのことには一切触れない狂った舞台の円盤リリースイベントとなります。

今回マジで所沢で開催されました。

場所はくすのきホール。西武鉄道本社がすぐ近くにあるし、そもそもこの会場で株主総会やってるしと、鉄ミュ公式のこういうところが本当に好きです。ちなみに私たちも株主総会をしていたのかもしれません(キメルさん談)。

 

こういったイベントに参加するのが初めてだったのでどきどきしっ放しでした。聖地巡りしながら溢れるパッションを抑え切れず開場1時間前からホールの周りうろうろしていたのは私です。

開演1時間前から席に座って不動を貫いていたのも私です。いま思うと緊張していたのかもしれない。ただ人見知りが根性で話し掛けて相手をしてくださったお隣の方には感謝しかありません。私は4時間かけて無事東海に帰りましたよ!

 

その座席の話ですが前列ブロックの通路席で段差は無いけど千鳥配列だったので推しさんの姿がとてもよく見えました。

その推しさんっていうのは渡辺コウジさんのことなんですが、Twitterで上げられたタートルネック姿が格好良くて生で見たいと思っていたらリリイベでもタートルネック着てくれていて初っ端からやられました。

あとはクイズコーナーでキャストさんたちが引いた番号の列のところまで降りてきてくれたのですが、4列目くらい前に渡辺さんがやってきてくれて嬉しかったです。超近かった。背が高いし手が大きい。凝視するとはこういうことかと思いました。

 あとは高橋さんが横を通っていったのですが顔が小さくてイケメンでした。京浜のイメージが強くて行動は若干京浜でしたがイケメンでした。イントロクイズ全問正解していてすごい。

 

渡辺さん筆頭に滝口さんの話もしてくれて、笑いながら滝口さんの話が聞けて良かったです。蜂が登場する奇跡も起きました(キメルさん「たっきーが転生した」)。

 

裏話も聞けたし、渡辺さんがヒロインに味を占めている(キメルさん)ことも分かったし、そもそも素の渡辺さんを生で見られて良かったです。

せぶミュ観劇当時、推すとか推しとかとは無縁でリリイベ円盤予約して行けるのなら行きたいぐらいの気持ちだったのがいつの間にか渡辺さんを推し出ししかもリリイベに出られることが決まって5月の品川の私グッジョブという感想しかありません。

これからも推していきたい。握手会参加したい。

【感想】イノサンmusical

12月9日(月)、イノサンmusicalマチネ公演を観劇しました。

場所はヒューリックホール東京。元映画館でオープンして1年くらいなので綺麗。座席は映画館の座席で柔らかい(しかし尻は痛い)です。千鳥配列にもなっているので見やすかったです。

初めて日帰り東京遠征を経験し、「行けるぞ」と味を占めましたがもう少しゆっくりもしたい。

以下、ネタバレを含んだ感想です。ご注意ください。

 

 

 

太田さんや荒牧さん、まさかの梶さんに釣られてチケットを購入しました。

原作は観劇時点では未読でした。「イノサン」の試し読みを拝見しましたが死刑執行人になる運命だけどとても気弱そうなシャルルが私のツボに入りました。

 

・評判は知っていた

物販の情報が知りたくてTwitterを色々巡っていたので、観劇した人たちの感想も目にしていました。どうやらあまり評判は良くなさそうだ。物販についても同じような感じでしたが、こちらは改善されていったのではないでしょうか。物販開始時間とか。レジの回りは早い印象でした。

 

・開演10分前

客席がざわざわしている段階から舞台上に役者さんたちが出てきます。現代の格好をしているため最初誰が誰か分からなかったんですが徐々に分かりました。太田さんは一発で分かりました。通路を通っていきました。ざわざわはしていましたが声を出していいのか悩みました。ただこういう演出初めて体験したのでちょっとわくわくしていました。

 

・ダイジェスト

全体的に見ると「イノサン」「イノサンRouge」のダイジェストを観た感覚でした。流れがぶつ切りなところが多々あるため原作を読んでいないと分からない部分がありました。原作を読んでいると脳内補完はできたのかもしれない。

登場人物はそれぞれ個性があってキャラ萌えの視点からだととても楽しかったです。シャルルの苦悩やマリーへの(伝わらない)優しさやルイ16世との友情がとても好きです。

だからこそ人間関係をもっと描いてほしかった。マリーとアンドレの主従関係ええやんとか思いましたがアンドレがマリーに尽くす理由をもっと教えてほしかった。一番分かり難かったのはマリーとアランの関係です。旧知なのは会話で分かりましたが昔語りされても分からないぞ。原作ではちゃんと描かれているのでしょうか。アランはWキャスト(Wキャストは鉄ミュの西有しか見たことがない)故なのか出番が限られていて、正直いつの間にか学校建てて、いつの間にか燃やされて、いつの間にか撃たれて殺されていました。もうちょっとマリーと絡んでくると思ってました。

あとはオリビエって誰だ……と観劇しながら思っていました。最初からいましたか? 突然父親を殺して逃亡しているという情報が出てきた気がするのですが。

 

・脚本と演出

問題視されているのはこの2つだと私も思うんですが、好きな部分もあります。

  • 客降りが多い。通路から現れたり、通路から出て行ったり。通路で立ち止まって会話することも結構ありました。シャルルが招待を受けてヴェルサイユ宮殿を訪れた時とか通路に居る時間が長くてドキドキしました。マリー(中島さん)の顔は超絶小さかったです。
  • 貴族のお花畑感が好きでした。貴族の歌は明るくてちゃらんぽらんで聞いていて楽しかったです。気のせいかも知れないんですが、貴族集団の最初のシーンで凄く良い匂いがしました。
  • シャルルとルイ16世の友情の描かれ方はぶつ切りはぶつ切りなんですが割と好きで、シーン数も多いので良かったです。それにしたって太田さんは常に高貴でした。手を伸ばしても届かない感じです。もっとふたりの歌が聞いていたかった。最期のシーンも友情を貫いてくれてぐっときました。
  • キャストさん全員に歌の見せ場があるのも嬉しかったです。アンサンブルも個々に歌っていて良かった。

ただ聞き及んでいた最後の現代シーンについてはまず女子生徒(マリー)が急に反抗して出ていくのが唐突すぎて、その過程を描いてほしかったし、全体的に過程が抜けている気がするし辿り着く結果もよく分からないし(マリーのその後は分からないって投げるところとか)と何か色々なものが溢れそうになりました。問題の説教シーンは何か言われてるなと思って見ていた。あの現代シーンで何を伝えたいのかがどうしても分かりません。

 

・まとめ

元々観劇している間は頭空っぽで楽しいな~ぐらいしか考えていないので、評判はどうであれ楽しめるだろうと思っていました。実際楽しかったは楽しかったです。初めて体験する演出がたくさんあって、ご起立させられたりライブ始まったり、笑ったりもしました。

フェルゼンおまえのことだ。彼は一体何だったんですか? 未だに私には分かりません。5分も出てこないのに凄まじい存在感でした。私のイケメンセンサーが作動して観劇前に個ブロを買ったのですが、登場して腰から下がヤバいことに気付きました。

楽しかったんですけど、批判されている部分に凄く納得できる作品でもありました。初めてスタンディングに遭遇しましたがそれもまばらで少し切なかったです。私は楽しいと感じたので立ちました。

色々なことを初めて体験できた作品でした。パリ公演が無事に終わると良い。

推しとファンサの話

これまでに押しかも推しですと「推し」について語ってきたわけですが、私は渡辺コウジさんのことも推していまして、きっかけはミュージカル青春鉄道の西武スピンオフを観劇したことでした。初鉄ミュ、初生渡辺さんでしたがせぶみゅの感想記事でも書いてるのですが観劇する前に既に渡辺さんが演じる安比奈の個ブロ買ってランブロも揃えてたりしてるので会長のお導き的なものがあったのだろうと今でも思っています。

 

そしてファンサの話。前記事でも書いたのですが鉄ライ大阪公演で渡辺さんにファンサを貰いました。夢かなって思った。あと本当にあれはファンサだったのかと不安になってファンサの定義についても調べた。

何をして頂いたかっていうと安比奈のうちわを持っていたらそれに気付いてもらえてペンラでうちわを指してくれました。あーもう夢でもいいかも。でも現実だったらもっと嬉しい。隣の同行者(母)に確認したら渡辺さんの行動自体は現実でした。

そもそも舞浜公演観劇時はうちわは作っていなかったんですよ。ライブ自体初めての参加でペンラを持つのも初めてだったのでうちわを自分が作るとか想像さえしていませんでした。ただ舞浜でもキャストさんたちがうちわに反応しているのを結構見かけたりうちわに対する凄まじいファンサ(りんかい役一慶さん)を見てしまったり、その後Twitterで前方席の人はうちわあった方が良いというツイートを見てしまったりしまして、大阪が前から3列目の通路席(この日が一番近かった)だったこともありちょっと期待しちゃうじゃないですか。貰えそうなものは欲しいじゃないですか。私はダイソーに駆け込みました。

うちわ作りなんて初めてだったのでネットにお世話になったり会社の後輩に話を聞いたり(後輩も私からの話を聞いてうちわを作った)して残業にもめげずに根性で作りました。久しぶりの工作は楽しかった。

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これが精一杯でしたが会場には高度なうちわが溢れていて凄かったです。

この! 安比奈を! 渡辺さんが! 気付いてくれたわけです!

ファンサを貰えたのはライブの最後の最後でした。それまではもう気付いてもらえないかなと思っていたのですが、最後挨拶も終わって舞台袖にはける時にたまたま安比奈の姿(鉄ライでの渡辺さんの早着替えが凄い)の渡辺さんが、たまたま私の席側にはけてきて頂いてしまったわけです。はい!

あの時の渡辺さんの笑顔を忘れない。もう好きになるに決まってるじゃないですか。もっと渡辺さんのことを見たくなるに決まってるじゃないですか。

いま現在も1日1日過ごすのが超楽しいです。12月も1月も楽しいです。あと以前言っていたように鉄ライ渡辺さんのランブロ揃えました。手紙も書いていったのですが初めて便箋が複数枚になりました。それまでは便箋絶対1枚に収めるマンをしていたので何かが爆発したのだと思います。さらに初めてだったのはプレボの前にスタッフさんが居たことだったんですがちょっと照れながら手紙は入れてきました。

 

そういうわけでテンションを散らかしながらも私は楽しくやっています。暫く元気です。全部渡辺さんのお陰です。

【感想】ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』コンサート Rails Live 2019

楽しくって仕方なかった鉄ライも終わってしまいました。鉄ミュのことは前から好きでしたが、その好きはまだまだ序の口だったんだなと思えるくらい好きになったライブでした。楽しい、楽しすぎる。

10月30日、10月31日マチネ、11月3日に観劇してきました(ライブは観劇と言うのだろうか不安)。とにかく楽しかったので感想書いていきますがネタバレにご注意ください。

 

 

 

・ライブへの不安と期待

鉄ミュのライブが発表された時は「4じゃなくてライブか」という感想でした。ライブに行ったことがないのが要因だったのでしょうが、どういうものになるのかイメージが湧かなくて不安でした。鉄ミュの楽曲は好きでしたがそればかりが続くっていうのはどんなものなのか、と。それでも行くことにしたのは個人的に3とせぶみゅで確固たるものなった鉄ミュという作品への信頼と、別作品ですがCSLのライブがすごく好きだったからです。

結果、不安なんて始まってすぐに吹き飛びました。味わったことないくらい楽しかったです。

 

・初日の良さを実感

10月30日、今回初めて「初日」を観劇したのですがすごく良かったです。観客全員が情報ゼロの状態で観ているわけですから、繰り広げられるありとあらゆることへの反応が凄まじい。開演初っ端から“つながる青春”の音楽と共に中央のステージリフトから路線たちが現れたところは興奮した。ここで私はせぶみゅでは聞けなかった歌が聞けることや会いたかった人たちにめっちゃ会うことができてることに気付いて呆然ともしていました。

 

・初めて椅子から立ち上がったりペンライトを振ったりする

グッズ画像を出さなかったりQ&Aの更新が遅かったり相変わらずだな鉄ミュと思いましたが、ライブということで応援グッズの持ち込みやノリの良い曲の時はスタンディングOKでした。中々グッズ情報が出なかったので会社の後輩に教えてもらいながら15色のキンブレ2本買いました。1本は同行者の母用。グッズにもペンラがあってそれも買ったので日替わりで使っていましたが公式のはキャラのカラーしか入っていないので使い易かったです。

スタンディングOKなので基本立ちっ放しで途中しっとり曲が続くところがあるのでそこで座って体力が回復できる仕様でした。初日、オープニングの後2曲目がリニア鉄道博物館の歌だったんですが観客が立ち上がると「立てるのか」と思わず言った東海道新幹線(永山さん)に笑った。あと早川さんの歌でも皆座るタイミングを逃して立ったままペンラ振っていましたが2日目からはタイミング把握ばっちりで、私も周りに倣って立ったり座ったりしていました。そして西武グループに立たされたり(西武園)座らされたり(安比奈)して楽しかったです。

タオルも振れます。グッズのタオル買いました。ただペンラ持ちながらタオル使うのは難易度が高かった。あと後ろのお客さんのことを思うとタオルを掲げて振り回すことはできないので控えめにやっていました。ただし万歳は思い切りできる。しないと駄目。

 

東海道兄弟

曲の間常に動き回っているし、曲じゃない時も奇妙な動きで会場を盛り上げてくれた兄弟でした。リフレッシュ兄さんで会場が温まり東海道兄弟`SHOWで観客のテンションが爆発する様は爽快です。鉄ミュは年長組を酷使するドSだと思っているのですがその期待に応える永山さんは流石としか言い様がありません。

あと鯨井さんのMC力高すぎ。最後の曲を始めようとする東海道を遮る観客に対しての「兄さんの進行を妨げないで!」まさにジュニアです。

山陽さんの存在が大事にされているのもとても好きです。今回は兄さんだけでなくジュニアや西武の園児たちからも物理的にとても愛されていました。ぼこぼこにされても立ち上がるのが山陽さんサンドバックです。

 

京浜東北

宇都宮「もう彼は原作の彼じゃないんだ」

原作ではどちらかと言うと物静かだし、包丁も持たない。ライブはその逆です。圧倒的キャラ崩壊、と言いつつジュニアも人のことは言えないとは思っています。持ち歌が無いのでりんかいと歌ったり、観客に包丁を振り回したり、高崎と包丁キャッチにチャレンジしたり(大阪3日は成功していた)する。舞浜31日、つながる青春北陸パートで舞台上から頭だけ飛び出てる姿を見て狂気を感じました。

後輩が包丁が包丁型のペンライトだったと言っていたのですがマジか。

 

・メトロ組

オープニングの銀座様はマジで地下鉄の帝王でした。間近で見ることができたKIMERUさんのお顔が美しすぎる。だというのに曲はヘビメタチックなのが素敵。

歌いたい丸ノ内のフリにピンと来ていない銀座が可愛いし、理解してノッてくれる銀座はもしかしてすごくレアなものを見られたのではないかと思います。早川さんネタなので一歩間違えたら銀座様の機嫌は急転直下だったのでは。

過去編の曲は本来だと座って聞くべきものだったのですが初日は座るタイミングを逃して全員立ったまま聞いていました。それにしたってあんな絶望銀座の絶望吐露を凄まじいポジティブ解釈によって丸ごと救った丸ノ内はすごい。光属性とは正にこのこと。

 

・うつたか

恐らく今回一番いろいろぶち込んできたのは彼らだと思います。暗い持ち歌(宇都宮はそう思っていない)しかないので他人の歌を歌いますがそれがまさかの“愛の平行線”だったので客席は悲鳴に溢れました。

BとL関係無く宇都宮は高崎のこと好きだよねってなります。高崎の手を取ってぐるぐる振り回す時の顔がきらっきらしていました。

過去編の曲も歌ってくれますが宇都宮があざとい。高崎に銃を差し出す時の「ん」があざとい。大阪では観客と一緒に「ふぅ~」と高崎を囃し立ててくれました。

 

・千代田と常磐

常磐の動きが可愛いし「ちーよーだっ!」が癖になります。そして魅惑のセーラー服、魅惑のパンチラ。

鉄ライにおける過去編の曲っていうのはいま現在の彼らが歌っているという設定なので、鉄ミュ3や原作でのin the box.はほの暗い印象で少し苦手だったのですが、鉄ライでのこの曲は明るい今後を想像できました。歌った後のふたりの笑顔が大きいのかもしれない。

 

・秋田と山形

やはり秋田は食べていました。登場する度に食べています。聞きたかったはらぺこまちを歌ってくれますが食べているので歌いません。代わりに山形が歌ってくれます。私が見た中では3日が一番酷く、秋田(神里くん)が食べ物を口に詰め込み過ぎて咽て歌うことができなくなり山形(一慶さん)が秋田のパートまでも歌わなければならなくなるもそりゃ他の人のパートしっかりとは覚えてないよね。一慶さんは悪くない。最終的に秋田はハミングではらぺこまちを歌ってくれました。山形にさすがに酷いと言われてごめんなさいと謝る秋田は可愛かったです。

あとは3日の“前夜祭”で秋田が何を食べているかよく見えなかったんですが、舞台上奥から手前に移動してきた途端においで分かりました。551の豚まんだ。

現場にいないとよく分からない感想→31日マチネではホールケーキを食べていました。ただしそれは翌日誕生日の橋本汰斗さんのケーキでしたが。その日がハロウィンだったこともあり、西武新宿線の仮装をした橋本汰斗さんも舞台上に出て来てくれました。ハッピーハロウィン。中の人いじりが極まっていると思いました。

 

・りんかい

ファンサの塊。客席から現れて、うちわに応えるファンサの神。そりゃあブロマイド売れますね。大阪では丁度前の列の方が決めポーズをしてもらっていて流れ弾喰らいました。一慶さんの顔が好き。

京浜東北と一緒に1で埼京とデュエットした曲を歌ってくれるのですが歌い方が独特で甘い、甘いぞ。その間階段で待機しているジュニアの横たわりポーズが常に視界の端に映る。

 

・山手

大阪での自分の人気がないことを嘆き客席に励まされた後、自分のうちわを持っているか聞いた途端静まり返る客席に絶望する山手というくだりが超楽しかったです。最後うちわ見つけられて良かった。

口が常にぱくぱく動いていたりと内回りの動きが細かいし、ちゃんと専用のタオルも持っていて非常に可愛い。

 

・IGRと上越先輩

中の人がそれぞれレオライナー、長野をやっているので出番は控えめ。ソロ曲とかお相手もいないので新曲でみんなと一緒に歌っていました。

IGRさんは2だと常識人ぽくはないと思っていたのですがライブでは結構落ち着いて上越先輩に受け答えしていました。東北との絡みがもっと見たい。

先輩は可愛い方にメーター全振りしていました。上越上官がいなくて強がった直後に落ち込んだ瞬間観客が何かに落ちる音がしました。舞浜ではつながる青春で歌っていなかったんですが大阪では歌ってくれる。尺の都合だったのでしょうか。

 

東武東上/信越(舞浜のみ)

まさかの出演決定。期待通り東上はとち狂い、信越は逮捕寸前でした。せぶみゅで秩鉄が歌った曲をご本人である東上が歌ってくれます。癖になる秩鉄マイラブ。コーラスの西武秩父ももちろん一緒です。1の時から貫かれている秩鉄への愛を生で見ることができて感動でした。愛の平行線を歌ったうつたかに抗議しに現れて身長差に怯み、巨人ふたりに挟まれて見下ろされてる東上には笑いました。あと映像出演時エガちゃんのポーズで現れないで。

長野上官がとても可愛いのは分かりますが信越は今回もヤバい男でした。どちらかと言うと大阪での映像の方がヤバみが増してましたが恐らく私の感覚が麻痺しているだけで舞浜でもヤバかったはず。ブロマイドにキスはヤバい。こっそり絡んでほしいと思っていた西武有楽町のこともばっちり狙っていました。

舞浜での最後の挨拶は東上でしたが、彼の秩鉄コールを観客全員静かに聞きました。こんなの初めてと兄さん辺りが言っていた気がします。そして彼は大阪には行きません。何故なら秩鉄とこれ以上離れるわけには行かないからです。

 

上越上官(映像出演)

ワンチャン大阪でサプライズ出演とかないかと思ってたけどなかった。割と普通でネジは飛んでいない。兄さんの台詞を遮る我が道を行くお坊ちゃんでした。彼は全身が映ってこそ意味がある。上半身だけじゃ駄目なんだと思ってしまった。

 

・長野と北陸、カコミライ

長野……というか中の人の李光人くんが可愛い。そりゃ信越とその中の人がメロメロになる理由も分かります。成長した北陸を見て戻ってと悲嘆に暮れる理由も分かります。

北陸は結構いじられキャラになっていて(中の人の影響も大きいと思う)、舞浜公演のオープニングでは単体でリフトから上がってきて笑いを誘っていました。

ふたりの新曲は良い曲ですね。過去の長野は居なくなってしまいましたが北陸の未来は続いていくと思うとしんみりするけどほっこりします。舞浜の回る床を使った演出も好きだし、大阪では北陸全否定信越が居ないので歌の後は兄さんが出てくるのですが長野にまた会おうと言ってくれる兄さんがとても好きです。

 

西武グループ

西武のターン!

相変わらず濃密過ぎました、西武グループ西武グループの部分だけで1つの舞台を観たような感覚がしました。

結論から言うと私は西武の民になりました。初日観劇後居酒屋でべろっとなりながら会社の後輩にそのことを報告していました。初めての鉄ミュがせぶみゅだったこともあり西武グループに対して思い入れがあったからだとは思うのですが8人もの西武を再び見ることができちゃったりしたら落ちるに決まっているではありませんか。本当は大阪の物販には並ばないつもりだったのに西武の個ブロを揃えたくて並びました。揃えました、個ブロ。

せぶみゅの曲が何曲も聞けて嬉しかったです。あとやっぱり宗教の団体であり、他の路線と空気感違うのは面白かったです。他路線と合流時、ポジションに移動する時間掛かってて笑う。

レオライナーも登場して、狭山のネジがせぶみゅの時よりぶっ飛んでいてとても楽しかったです。舞浜より大阪の方がバイオレンス度も上がっていました。

ここから箇条書きで西武グループの好きなところを書いていきます。

  • ダイジェスト版「その好意に名前は付かない」。初日は普通にダイジェストだったのが、恐らく翌日では歌い終わった後いま現在の西新の台詞が追加されていて「ここまでやるのか」に対して楽しいと答えた安比奈に若干照れてる西新がレアでイケメンで好き。大阪では村山がサスペンダー引っ張って離すところも好き。
  • ダイジェスト版「ハッピー廃線、おめでとう安比奈」。すごく酷い歌だと思うんですが滅茶苦茶楽しい。初日前日に振り付け動画が公開され皆で歌って踊れる曲になっています。安比奈に観客も座れと怒られるまでが楽しい。再びプロポーズシーンを見ることができて幸せ。
  • 大阪で初っ端から噛んだ西武秩父をフォローしてくれる有楽町。最後の挨拶でも千秋楽だったゆずらくちょうはしっかりコメントもしていてすごいなと思いました。秩父(たっきーさん)は挫けていたというか万歳コールも予想を裏切り1回しかしなかったためジュニアにツッコまれていました。あとこの日は西武秩父50周年に合わせてか西武の鉛筆削りを50個買われた方がいらっしゃったらしく(なので秩父も最後の挨拶をした)すごいな鉄ミュってなりました。
  • 客降りから戻って来た秩父が何故かペンライトを3本(しかも1本は色が違う)持っていて不思議に思っていたら、後日Twitterで見たのですがどうやら通路に落ちていたペンラを拾って持ち主を捜したがいなかったのでそのまま持っていったらしいです。
  • 客降りと言えば大阪での西武池袋(KIMERUさん)なんですが、狭山が階段降りた時に躓いて、それを見ていたKIMERUさんと最前列のお姉さんが何かやってて舞台に戻っていく時にそのお姉さんに流れるようにしな垂れかかるみたいなことをしていて前から知ってましたがこの人ファンサヤバいなと思いました。
  • つながる青春の“線路は進むよ~”の部分で舞台の端ギリギリに立つからぐらつく西武園。せぶみゅエンディングのプリンスホテルの部分で片足で立つ時隣の有楽町に掴まって怒られたりしている西武園。大阪で山陽さんを殴れずに空ぶって手首を痛める西武園。“ようこそ所沢へ~”ですごい足を上げられる西武園。
  • 大阪、有楽町のパートでコマネチをし出した西新。
  • 初日は後ろが通路だったのでレオライナーや西新が通って行きました。西新に気付かなかった母親が悔しがっています。
  • つながる青春で西新パートがちゃんとあったこと。ただの思い込みですがカットされると思っていました。アクロバットも極まっててそりゃあモテるぞ西新。
  • 先程も書きましたが日に日に狭山の頭のネジが飛んでいっているところ。ただし中の人のファンサは控えめで可愛い。
  • 何にしたって安比奈があんなに可愛いとは思わなかった。

 

・まとめ

ちょっと前までの不安は何処に行ったのってくらい楽しい3日間でした。ペンラ振ってうちわ振ってタオル振って、あちこちで繰り広げられるファンサにドキドキしていました。

そして私は観劇最終日に推してる渡辺コウジさんからファンサを頂いてしまったわけなんですがこれについては別記事で叫びたいと思います。あくまでこれは鉄ライの感想と言うことで落ち着きたい。

最後は観客も一緒に歌っていいよということで歌いました。新曲を。新曲を一緒に歌わせる兄さんとジュニアのツッコみが楽しくて忘れられない。

原作のキャラが崩壊しているキャラが何名かいて、さらにはそれをネタにしてくるのですが私は見てて面白かったです。鉄ミュから原作に入ったからかもしれないが。

大阪ではサプライズでとあるキャラが出てくるのですがその時の客席の悲鳴はヤバかったです。本当の悲鳴でした。東上も東武鉄道について言及したので4やってほしいしライブももう一度やってほしい。

何度だって観ていられる良きライブでした。

推しの出演と仕事の話

推しがいます。認めます。

 

もう絶対推しているんだなと思ったのは、先日その人が自身の出演情報をあげられたからなんですが、舞台のキャストっていうのは主演から順々に発表されていくじゃないですか。その人はアンサンブルとしてある舞台に出ることを発表したんですよ。チケットの一般販売も既に始まっており、舞台の初日自体が殆ど目と鼻の先でした。

スマホを前に崩れ落ちる私。良い席が取れる望みは薄いし(劇場的にワンチャンあるかもしれないが)、それ以前に仕事柄かつ職場の雰囲気が急な休みを取りづらい上に場所が都内ということは遠征必須であり根性で日帰りしてやると思っていたら運良く公演期間内に存在した休みの日は夜公演しかやっておらず、以前上司とのミーティングと称した言葉のドッジボールで深夜に帰宅し翌朝出勤してヤバいなと思った過去があるので諦めモードです。仕事(悔しいが)も趣味も体が資本ですよ……。

ですが推しさんはわざわざ出演しますと教えてくれたんだと思える境地。職場の後輩曰くアンサンブルだと事前の発表が無い場合もあるそうで、とても親切。昨日は寝るまでうわあああと発狂寸前でしたが今日はちょっと落ち着いて、その人の笑顔の写真がアップされる日々を楽しみにしようと思っております。笑った顔が好きなんですよね。

そんな経緯がありまして、やっぱりその人のことを推しているんだなと思いました。

 

観劇という趣味というかやりたいことが出来ました。それが中々出来ないいまの職場にこのまま居ても良いことあるのかなと思っていたり、そういう話を後輩としたり、それ以外にも色々あって辞めますの届けを出したら返ってきたり、ヤバいぞと思いながら推しのことを考えて楽しくなりたいそしてやっぱり生で推しさんを見たい今日この頃です。

【感想】舞台『GRIEF7 Sin#002』

一作目の謎だけを倒置して終わる潔さに流石だなと思いながら私がよく知る役者さんが多数出演し、かつ言葉にし難い作品全体の魅力に惹かれ、舞台『GRIEF7 Sin#002』観劇してきました。9月21日大阪初日、22日マチネを観てきました。1回目で見えなかったところが2回目では見えたので満足しております。

以下、ネタバレを含んだ感想です。ご注意ください。

 

 

GRIEF7も脚本を三浦香さんが担当しています。私のハートを悉く鷲掴みしてくるのが三浦さんの脚本です。好き。

母が同行してくれたのですが公式HPにあらすじが載っていないので私が説明下手なのも相まって上手いことストーリーの良さを伝えられない。最終「刑務所の話」で収まりましたがちょっと違う気もしている。

 

・愛に狂う話

登場人物みんながそれぞれ愛に狂っていました。愛は素敵なものですが、時に人を傷付けよくないことを引き起こすトリガーでもあるのでしょう。

カワイが「愛は人を殺害に駆り立てる」と言ったのが印象に残っています。実際に人を殺しているのがエディ、ウォン、エヴァン、ムラセですが、カワイは間接的にやってそうですし他の人も後々明らかになることがあるのではないかと思っています。

 

・to be continued.

上記はカワイの最後の言葉なんですが予想を裏切らず特に何か解決するってことはありません。明らかになったことは色々ありましたし、それぞれのキャラのストーリーを見ているのは楽しかったのですが全体的に解決したことはない。ムラセに至ってはえらいこっちゃです。

 

ただキャラの魅力は増し増しです。

 

・エディ

そういえば寿司屋だったなと思えるくらい中華料理屋にいた。前作だと黒幕っぽいイメージでしたが、実際はカワイの“手下”として動いていました。そうなった経緯は日本でのアイドル時代に繰り返された女性との性接待が心の傷となり、その後参加したドラッグパーティで一人の女性を殺害し、それをカワイが揉み消してくれたからでした。エディの過去は割りとさらっと明らかになり、その時のエディもあっけらかんとしているのですがどう考えてもヘビーです。この辺りはカワイの狂気度が増し増しなので霞んでますが殺人自体をあまり気にしていないようなエディも狂気度は高い。その後カワイは捕まりますがエディが捕まることはありません。カワイのことを笑顔で憐れむエディにはやはり狂気を感じます。

エディの愛は接待相手に向けられたこともあったのでしょうか。愛が向けられてはいそうです。その辺り掘り下げられるといいなと思っています。リュウを可愛い弟分として扱っているのは今作も変わらずです。エンディングではリュウのうちわが登場します。

信頼と実績の歌唱力の米原さんはやはり凄かった。声量が凄い。あと目許がくっきりしててイケメン。劇中でもちょっといじられていましたが確かにお足が短い。しかし上半身はがっちりしている。そしてイケメン。

劇中アンサンブルのお二人が炒飯を投げ合うシーンがあるんですが、22日はそれに2回失敗して終わるかと思ったら米原さんからワンチャン貰って成功していました。その時の米原さんがツボに入ったのかにっこにこで、もう一回炒飯投げ合いシーンはあるんですがその時も初日よりテンションが高いし、スタイリッシュに炒飯をキャッチしていました。そういう無邪気なところが好きです。

 

・カワイ

前作では心理カウンセラーとしてリュウやグニョンに寄り添っていたカワイは今作でも無償の愛でウォンに寄り添います。カワイに掴みかかる様にしながらウォンが怒り叫ぶ時、カワイの手は優しく彼の背中を撫でたりしていて好きです。2回目の方が優しみが増してました。正に慈愛。

願望も入ってましたがてっきりいい人ポジションで終わるのかと思ったら黒幕ポジションでした。目的のためにエディを動かしていた人。別名・アイ。アイ=愛、アイ=AI=人工知能などが考えられて楽しい。松波電工が開発した人工知能をエディを使って盗み出し、アメリカに持ち込みます。カワイについては情報量が多すぎてどうしたらいいのか分からないんですが、事を成そうと思ったら“愛に狂って”囚人となったようです。愛を抱くことには人間臭さを感じますが、正体が判明した後と前とでは彼の浮かべる笑みへの印象が変わります。

エディの過去の殺人を揉み消し、彼の再びの不祥事を受けて引退させたのもカワイだと思われます。そして密会の場を得るためにエディにウォンの店を斡旋しているので、事前にウォンと知り合っていたのも計算の上でかも知れません。彼も他人の殺人やそれを揉み消したことなどを特に何とも思っていなさそうで、無償の愛の後ろに狂気と冷徹さが見え隠れしていて、何も知らないリュウやウォン辺りがどういう影響を受けるのか怖いけど楽しみです。

観返して理解を深めたいのは刑務所に入れられてもカワイは目的に向かって動いているのかどうかということ。最後カワイは溜め息を吐いてから振り返り愛について語り出します。彼にとって自身が愛に狂ったこと自体が誤算だったんじゃないかと思います。エディは彼が捕まったことを喜んでいる素振りでしたが刑務所内の誰かにUSBを届けようともしています。そしてカワイのパソコン上の協力者だったサムは恐らく自主的にカワイに会いに来たように思えます。サムのことは嬉しい誤算だったようにも思えますが、カワイはいまも水面下で動いているのでしょうか。それともエディが独自に動いているのだろうか。

ClubSLAZYでの最推しがDeepさんということもあり、生の加藤さんを見るのをとても楽しみにしていました。やっぱりダンスも歌もうまい。30代後半に見えないあどけない笑顔が好きです。あとダンスの振り付けを間違えた時の「あっ」て隣の人を見た時の笑い顔も好きです。Deepさんの愛され末っ子陽キャライメージが強かったので正体が明らかになったカワイの狂気を孕んだ笑顔の演技が凄いなと思いました。加藤さんの喜怒哀楽の演技が好き。最後の挨拶で隣の三浦さんとよくひそひそ話していて気になります。私もカワイの見切れが見たかった。

 

・サム

前作で言っていたように悪いことをしに来たんだと思います。言わなくていいことも言いまくり人の心の傷に塩を塗り込むスタイルでしたが、娘を想い涙を流すウォンに対して何も言わずにバンダナを渡す憎いヤツでした。

“アイ”であるカワイの協力者であり、彼がアイだと気付いていて最後自分の正体を明かします。カワイとは利害が一致しているから協力しているのだと思いますが、今後カワイを利用するのか利用されるのか、襤褸になるのはどちらなのか少し楽しみに感じてしまうのは私の狂気度も上がっているからかもしれない。サムはIQ250の天才ですが、カワイも先見の明があると思うので一筋縄では行かないでしょう。ちょっと良いヤツ感を出してしまったのでサムの方が不利かもしれない。あと頭の良さで言うとエディは悪知恵が働くタイプに思えます。

SHUNさんはラッパーなの? 本当にただのラッパーなの? 癖のある演技が癖になります。

 

・ムラセとエヴァ

彼らは衝撃的で悲劇的でした。もうセットでしか考えられませんが今後セットで出てくることはないのでしょう。

学生時代はひとりぼっち同士友達の様な関係でしたがある女の子のことで喧嘩別れし、数年後にアーロン殺害の容疑で捕まったエヴァンが釈放された際に再会します。

この二人は片方が歩み寄ろうとするともう片方が突き放すスタイルなので似た者通しと言えばそうなんですが見ている此方としては「何やってんの……」という気持ちが強い。分かり合えそうなのにそうなならなくてもどかしい。

学生時代、生きるために男に身売りをすることにしたと言うエヴァンにムラセが考え直すように言いますが、エヴァンは自分を怖れているムラセの本心を突いて殴り合いとなります。そこで新たな友情が生まれれば良かったんですが世は無情。そして容疑が晴れたエヴァンの釈放後、会いに来たムラセにエヴァンが自身の身の上を語ります。何故それを昔に教えてくれなかったのだと憤るムラセに友達ではないからと言いつつ信じてほしいと彼を抱き締めます。その時のエヴァンの発言も不味かったですし、ムラセにも何らかのトラウマがある様で、錯乱した彼はエヴァンを射殺しました。エヴァンは人を殺したことがありましたが、それはアーロンではなく別のマフィアの男でした。ただムラセにとっては人殺しであることには違いなく、結局エヴァンを受け入れることなく正当防衛を主張したのでした。

その後の茫然自失としたムラセは見ていて非常に楽しかったですが、二人が迎えた結末にはやるせない気持ちになります。

 

・ムラセ

エヴァンとの話がメインですが、サムを監視していたり過去を暴かれたりエディとも絡みます。前回のUSBについては特に触れられていなかったはず。彼がリュウを気に掛けるのには意味があるのでしょうか。

学生時代はいじめられっこでエヴァンが唯一の友達でした。その時着ているジャケットが芋臭くて袖から手が出ていなくて好きってなります。

別の看守に“女”(=エヴァン)の話をされた時、エヴァンに手首を掴まれた時、ムラセは足を掻き毟ります。これはエヴァンに対しての反応なのか、それ以外のトラウマを抱えているのか明らかになってほしいです。後者だと良いなあとエヴァンを贔屓してしまう。ムラセはエヴァンを否定しますが、エンディングでは彼を追い掛けようともしているのできっと友情はお互い確かに感じていたのだと思いたい。

エンディングでリュウのうちわを腰に差して登場する可愛らしい三浦さんですが、そのエンディングの歌の間ムラセではなく完全に三浦さんで笑顔を見せてくれるのでムラセで暗くなった気持ちが少し救われる。他のキャストさんが前に出る時常に手をぱちぱち叩いていて好きです。

 

エヴァ

思考回路がちょっと飛んでいる気がするのでそりゃあムラセも苦労するよなと思ったりします。何度かムラセを抱擁しますが最後の抱擁は優しさに満ちていて余計に辛い。手の振り方が独特で癖になります。女役で中性的に見えますが時折男性的な口調を使うのが私のツボを突いてきます。

アーロンと関係を持っていて捨てられて憎んでもいましたが、それでもやはり彼のことを愛していたと殺害を否定します。ムラセには嫉妬していたと言いつつ、学生時代に自身の好みの女の子とムラセが関係を持ったらしい時には女の子よりもムラセのことを知りたがったりと、彼にも愛情を抱いていたのではないかと思えてしまいます。

え、何か手足の長い人がいる、が中山さんへの第一印象でした。手足だけでなく胴体も首も長いぞ。恐るべき11頭身です。スタイルが良いのでふわっとした衣装が似合うし、鞭みたいな手足や露出した肩には色気を感じます。特にアーロンと踊る時のアダルティな雰囲気がヤバい。終わりのアナウンスではロドリゲスが言えなくて諦めていました。

 

 ・ウォン

大穴ウォンさん、私追いブロ。黒人の青年を殺害した罪で逮捕された中華料理屋の店主で、カワイのカウンセリングを受けていたりエディを雇っていたりエヴァンとも会ったことがあったりと色んな人と接点がある人です。ただこの人の話はほぼ完結したと思うので、全体の話の中心にはならなさそうです。真面目で人の言うことをすぐ信じたり、いい人オーラが凄いのでカワイやエディに利用されないか心配。

吉田さんの歌声が好き、私追いブロ。前髪を掻き上げる仕草素敵。ウォンの怒りと絶望の演技は見ているこちらの胸を締め付けます。あと手を上げて踊っている時ひとりだけ小指を立てていて何故って思います。癖なのでしょうか。

 

・アーロン

良い人ではないのでしょうが、エヴァンに別れを告げる時の声色から色々考えたくなります。本当にエヴァンのこと何とも思っていないわけじゃないと思うんですよね。

こんなところで倉貫さんを拝めるとか幸運でした。相変わらずダンスがごりごりのばきばきで素敵です。エヴァンの歌の時加藤さんとバックダンサーを務めてどきっとし、初日の最後の挨拶でハッシュタグのネタに困って加藤さんに助けを求めた時に「元弟」発言が聞こえてきて私のテンションはどうにかなりそうでした。客降り時の無表情嫌いではない。

 

JustCrewのお二人も色々な役をやられていてお疲れ様です。記者のアロハシャツ1回目と2回目では色が違った気がします。膝のごつっとした感じが好きでした。

 

・おわりに

実は原作小説も読みまして、ごっそり精神を削られました。カワイ、お前ってやつは……。舞台はほぼ別物と思って良さそうなのがまだ救いかもしれません。

エヴァンというツボキャラが生み出されたことに感謝しつつ、どう考えても今後中山さんが演じるエヴァンは見れないだろうことが非常に残念です。その分ムラセには頑張ってほしい。

「愛」がキーワードなのかなと思っているのですが、登場人物たちは誰かに愛を向けて狂っていく人もいれば、誰かに愛を向けられて狂っていく人もいるんですよね。綺麗なだけでの愛ではないのがこの舞台を重いものにしています。加えて「人を殺す」こともキーワードの一つではないかと疑っています。

観劇後家に帰ってから一作目を観返したんですがやっぱりさっぱり意味が分かりません。ただし今の私は完全にGRIEF7ロスに陥っている自覚があるので恐ろしい中毒性のある舞台なんだろうと思います。何が何でも続きをやってほしい作品となりました。