とりぼっち

主に舞台の感想が好きなように書かれています。

【感想】ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』~すべての路は所沢へ通ず~

死ぬまでにみたいのが鉄ミュととんちゃんだった私は鉄ミュの先行販売(先着)に挑戦しました。別の舞台ですが後輩のために先着チケットを取ろうと奮起し惨敗した過去のトラウマが蘇りましたが無事にゲットしました。あと後輩もその舞台には無事に行けてます。

5月15日(水)ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』~すべての路は所沢へ通ず~を観劇しました。品川へ。まさかこんな理由で東京に行くとは思っていませんでした。ミュージカルのミの字も知らない友人が同行してくれる。めっちゃ良い人です。その感想です。曖昧な記憶とネタバレにご注意ください。

 

 

会長万歳! 

まさかの西武スピンオフ。発表された時は目を疑いました。え、こんなにヤバい青い服の人たちっていたの? 原作は読んでいなかったので西武グループ西武池袋線が一杯いる。でも2で出て来た西武新宿線はイケメンでまともそうだったなあ。そんなイメージでした。結論みんなヤバいグループだったわけですが。新宿も立派な西武グループでした。

 

・三作目で気付いた

東武東上という狂キャラが大半を占める一作目、ホームズとかおじさんとか上半身とか出てくる二作目に対してはあまり感じなかったんですが三作目で突然食べ物のリレーが始まるオープニングを観させられて「ヤバいなこの作品」って思いました。まずリレーの戦犯は歌いません。歌いながら食べているので歌えていません。でも円盤収録日はまだ歌っている方らしい。

ヤバさに気付いていたので心構えはしていました。相手は西武グループ。絶対あるであろう会長万歳コールアンドレスポンスの練習も完璧です。友人にも予習してもらいました。

 

・ミュージカルを観に行ったつもりが宗教の集会に参加していた

これみんな言ってると思うんですが真理なんですよ……。私は確かに2.5次元ミュージカルを観に行ったんですがそれは宗教の集会だったんですよ。会長と言えば万歳と叫ぶ。それが最初から最後まであります。歌の最中だろうとあります。手拍子をさせてくれない。照れれば怒られる、そんな空間が存在していました。

それ以外にもコールアンドレスポンスがあるんですが「いまなのか?」という空気が流れることがありました。それを察して客席を促す西武グループの視線が好きでした。その時の西新の橋本さんが超イケメンでした。

そして西武秩父の滝口さんの客席への対応が手慣れている。説明し難いんですがコールアンドレスポンスの時の表情とか動作が此方の心を掴んでくるんです。存在感がありました。若手の人は油断していると喰われるような存在感の強さがたっきーにはあります。

約2時間、会長を崇め奉る西武グループを見ていれば自然と入信すると思います。観劇直後、後輩に「入信しました」とラインしたのは言うまでもないことです。

 

・絶対に書いておきたい座席のこと

会長のお導き席には敗北を喫しましたが無事に指定席のチケットを手に入れました。1階7列目だったのですが事前の調査による予想通り最後尾でした。その背後に一段上がったテーブル席みたいなのがあるので背後が壁、左右が柱とテーブル席のちょっとした階段という形。そして目の前には人ひとり通れる通路がありました。1列目から6列目には存在しない通路です。

開幕後、西武池袋以外は会長を捜しながら客席の扉から現れます。とにかく会長を捜し回る。声が野太い。そんな中右方から大きい声が聞こえる。よく見ると青い服着た誰かが近付いてきている。そう、7列目の目の前には人ひとり通れるスペースがあるんです……!

凄まじい勢いでその人は目の前を通過していきました。しかも握手もしてくれた。私は人の顔を覚えるのが苦手なので始めて見る役者さんの顔を覚えておらずその時は「誰!?」っていう感じだったのですがそれでも手は差し出して握手してもらった。あれは恐らく西武西武園線でした。

観劇直後のツイートは西武園線のことで頭が一杯。

 

 ・落馬したと見せかけて大穴

西武スピンオフは宗教ですが、西武安比奈線西武新宿線の話でもあります。見てほしいのは二人の身長差と安比奈の笑い顔。安比奈、そして渡辺さんの笑顔がとても素敵です。好きです。上記ツイートの通り私は今回の観劇で完全に渡辺さんに落ちているんですが、落ちる前に安比奈のブロマイド自発的に揃えているので何か会長のお導きがあったのだろうと信じて疑っていない。ランブロ譲って下さったお姉さんありがとうございました。

ちなみにこのツイート、公演中エゴサをしているご本人にいいね貰ったので、握手会ワンチャンありますよね。

 

 ・レオライナー

何故15日の公演を選んだかっていうと、この日のレオライナー田中涼星さんだったからってのが大きい。生の涼星くんは長かった。デカいじゃなくて長いと思いました。そしてレオの着ぐるみ着てあの人畜無害そうな笑顔浮かべているので可愛らしいなあと。劇中でレオライナーは喋らないので前説を担当します。最後のタイトルの部分で噛む田中涼星さんが好きです。

前説で本人が言っていた通り劇中で彼の声が聞こえたのは一回だけでした。しかも人語は話さないので鳴き声。最後のダンスでは長い手足をばたばたさせてて可愛かった。

 

 ・好きな部分諸々

・恐らく台詞を飛ばした西武有楽町に「何言ってんだ!」とツッコむ安比奈。謝らせるばばりょと滅茶苦茶謝るゆずらくちょう。

・服のベルトが取れてそれを直すばばりょ。

・遅れて来た人に頷くばばりょ。

・レオにプロレス技を決める安比奈。

・ロボットダンスが上手すぎる西武豊島線。

・ばばりょに足持たれて回されてそのまま腹筋で上体を起こす西武多摩湖線。そして息切れしてへたるばばりょ。

・ずっと口角を上げている西新。

・殴られてアクロバットする西新。

・客席からはける時の歩き方の癖が強い西新。胸張って腕L時のままめっちゃ振ってる。

・手押し相撲でキスしそうなばばりょとゆずらくちょう。

・結婚する西新と安比奈。

・鯨井本線。

 

 ・まとめ

好きなところ多過ぎ。西武グループによる西武グループ延いては会長のための舞台なので基本誰かがメインの話でも後ろで他の人たちがわちゃわちゃしていて目が足りません。円盤には是非全景映像を収録して頂きたい。

観劇した日は東海道本線などが遅延し、その影響で開幕直後は客席も空席が目立ちました。本来カテコでは日替わりで二人だけが出て来て挨拶をするようなのですが、遅れて来た人のために特別に(たぶんゆずらくちょう以外の)全員が出て来てくれました。その時最初にばばりょが何かして、次に西新がイケメンアクロバットを決め、最後に対抗した安比奈がでんぐり返ししてお面を飛ばすという素敵な流れを見させて頂きました。

あと東武東上は出ていないんですが、出て来ます。そこに存在しています。

プリンスホテルに泊まろうっていう歌が中毒性高い。「泊まるー!」ってなりますし実際泊まりました。

ミュージカルでありショートコント集であり、原作を読むと全然キャラが違うキャラもいるし西武グループに至っては殆どのキャラの性格付けを役者さんに任せたっていう原作者さんのエピソードを見てヤバいなって思うヤバい作品なんですがすごく好きです。末永く続いていって頭のネジ飛ばしていく優しい世界を観させてほしいなと思っています。